フェザーデール動物園|コアラに触れる餌やり体験と電車バスの行き方

シドニー家族旅行の2日目。この日の朝いちばんに向かったのは、シティのど真ん中ではなく、電車で西へ小一時間走った先にあるフェザーデール・シドニー・ワイルドライフパークでした。目当てはひとつ。コアラのとなりに並んで、その背中に触らせてもらうことです。

のんたん

オーストラリアまで来て、コアラを遠くから眺めるだけで帰るのは、さすがにもったいないなと思ったんです。

ほんとにさわれるの?ガラスごし じゃなくて?

小学3年生のメイは、飛行機もラウンジもすっかり慣れっこですが、この日ばかりは朝食のときからずっとそわそわしていました。ヒルトンで朝ごはんを食べて、タウンホール駅から電車に乗り込んだのが7時45分ごろ。窓の外の景色が、高層ビルから住宅街へ、住宅街からユーカリの並木へと変わっていきます。

目次

フェザーデール動物園の行き方|ブラックタウン駅から729番バスで10分

シティからは「電車で1回、バスで1回」。乗り換えは1回だけなので、子連れでも十分こなせるルートでした。

タウンホール駅からT1ウエスタン線で35〜45分

タウンホール駅から、シドニー・トレインズのT1ウエスタン線でブラックタウン駅まで。快速に当たれば35分、各駅停車だと45分ほどです。ブラックタウン駅に着いたら、階段を上がって「Buses」の案内に従って進みます。

ブラックタウン駅の跨線橋。「Lawson St」「Gibbons St Buses B」の案内板が頭上に掲げられ、階段の下にシドニー・トレインズの車両が停車している

駅とバスターミナルは、屋根つきの長い連絡通路でつながっています。雨でも濡れずに移動できるので、天気が読めない日でも安心でした。

ブラックタウン駅とバスターミナルをつなぐ屋根つきの連絡通路。ガラス張りの壁の向こうにバス乗り場の屋根が見える

Stand Eから729番バス、動物園の前で下車

通路を進むと、頭上に「Stands E-J」「Stands K-N」という案内が大きく出ています。ここまで来れば迷う要素はほとんどありません。

連絡通路に吊るされた案内板。「Stands E-J」が左矢印、「Stands K-N」が上矢印で示されている

動物園へ向かうのはStand Eから出る729番バス。所要はおよそ10分で、降りるのは動物園の目の前の停留所です。

ブラックタウン駅のバスターミナル。黄色い路線バスが停車し、右手に「Stand E」の青い標識と屋根つきの待合スペースが続いている

バスターミナルはかなり広く、いくつもの路線が発着しています。Stand Eの標識を見つけたら、そこで待っていれば大丈夫です。

時刻表は乗り場の柱に貼ってあります。728番と729番が同じ乗り場から出るので、行き先表示をひと呼吸おいて確認しました。平日の日中はおおむね30分に1本のペースです。

ブラックタウン駅 Stand E の時刻表。728番と729番の発車時刻が平日・土曜に分けて細かく並んでいる

このバスは、乗るときと降りるときの両方でカードをタッチするタイプです。シドニーの路面電車と同じ方式で、降りるときのタッチを忘れると運賃が最大区間で引かれてしまうので、ここだけは家族全員に声をかけました。オパールカードでも、タッチ決済対応のクレジットカードでも、そのまま乗れます。

ノリス

電車もバスも同じ運賃システムで、1日の合計に上限がかかるんですよね。だから郊外まで足を延ばしても、交通費が青天井にはならないんです。

入園チケットはKLOOKで前日までに買っておく

入園チケットは、日本を出る前にKLOOK(クルック)で買っておきました。当日窓口で買うより安く、しかも入口ではスマホの画面を見せるだけで済みます。

KLOOKのフェザーデール動物園チケット予約画面。大人が参考価格5,613円から2,493円、小人(3〜15歳)が3,322円から2,559円と表示されている
KLOOKの販売価格(執筆時点)。窓口の大人49豪ドル=約4,900円に対して、大人2,493円・小人2,559円でした

選んだのは「一般入場」のチケット。価格は大人2,493円、小人(3〜15歳)2,559円で、大人2+子ども1の我が家だと合計7,545円でした。

これを現地の窓口料金と並べてみます。掲示はファミリー(大人2+子ども1)で108豪ドル=約10,800円。まったく同じ入園で、3人ぶんおよそ3,200円の差がつきました。表示価格はセールや時期で動くので、行く前に一度のぞいておく価値はあると思います。

ノリス

安さより効いたのは、券面に日付が入らないことなんですよね。天気を見てから動かせる自由が3,200円のおまけに付いてくる、と考えると面白くて。

チケットを事前に確保する <PR>現地アクティビティ予約(KLOOK・KKday/広告)

※日本語で予約でき、事前購入で当日スムーズに入れます。価格・在庫はKLOOKの表示が最新です。

KLOOKで事前購入したフェザーデール動物園の入園チケット3枚。WHO欄に「KLOOK RESELLER TICKETS」、WHEN欄に「Ticket valid for ONE [1] visit to Featherdale Sydney Wildlife Park」と記載されている
KLOOKで事前購入した入園チケット(1名分×3枚)。予約番号・QRコード・購入日時は掲載範囲から除外しています

届くのはこのPDF。「WHO」の欄がKLOOK RESELLER TICKETS、「WHEN」の欄が「Ticket valid for ONE [1] visit」という、1名1回きりの入園券です。我が家は3人なので、これが3枚。バウチャーの有効期限は2030年12月末までと長く、日付指定でもないので、天気や体調で予定がずれても使えるのは気楽でした。

入口でこれを見せると、紙のチケットと交換してもらえます。パスポートを模したデザインで、園内マップも兼ねている凝った作りでした。

入口で受け取る紙のチケット。「FEATHERDALE SYDNEY WILDLIFE PARK PASSPORT ADMISSION AND MAP」とスタンプ風にデザインされた緑の券面(有効日は黒塗り)

これ、パスポートみたい!わたしの分もあるの?

ノリス

券面を「パスポート」に見立てるだけで、子どもが自分の持ち物として大事にするんですよね。紙一枚のデザインが体験の入口になっていると考えると面白くて。

ガムツリー・ゲートに到着|入園料と、絶対に買うべき餌カップ

バス停からすぐのところに、この大きな看板が立っています。ここまで来れば、あとは案内に従って歩くだけです。

フェザーデール・シドニー・ワイルドライフパークの入口看板。緑地に白でコアラとカンガルーのイラストと「ENTRANCE」の文字が入っている

駐車場の向こうに見えてくるのが「ガムツリー・ゲート」。屋根の上には、子どもを背負ったカンガルーの大きな切り抜きが載っていて、遠くからでもよく目立ちます。

斜めから見たガムツリー・ゲート。子どもを背負ったカンガルーの大きな切り抜きと「AUSTRALIAN ANIMALS IN THE WORLD」の看板が並ぶ

掲げられているのは「HOME TO THE LARGEST COLLECTION OF AUSTRALIAN ANIMALS IN THE WORLD」——オーストラリアの動物のコレクションとしては世界最大、という園の看板です。

入口の場所は、地面に置かれた立て看板が案内してくれます。ここは矢印どおりに進めば迷いません。

木の看板が掛かったウェルカムゲートをくぐると、そこがチケット売り場です。営業時間は8時から17時まで。開園時刻が早いので、シティを7時台に出れば午前中いっぱいを使えます。

フェザーデール・ワイルドライフパークのウェルカムゲート。木の看板と、コアラの写真に「OPEN 8AM-5PM/ENTRANCE→TICKETS」と書かれた案内板が並ぶ

売り場の横に立っているのが、木の一枚板に彫られた料金表。訪問時の掲示は、大人49豪ドル、子ども(3〜15歳)29豪ドル、3歳未満は無料。家族向けには、大人2+子ども2で129豪ドル、大人2+子ども1で108豪ドルという設定がありました。1豪ドル=約100円で換算すると、我が家の3人だと約10,800円です。

木の一枚板に彫られた入園料の看板。大人49豪ドル、子ども3〜15歳29豪ドル、ファミリー129豪ドル、3歳未満無料などが並ぶ

そして、ここで絶対に買っておきたいのが動物用の餌カップ。チケット窓口で売っています。

「BUY ANIMAL FOOD CUPS AT THE TICKET WINDOW」と大書された園内のバナー。カンガルーの写真と色とりどりの餌カップのイラストが添えられている

1カップ5豪ドル(約500円)。正直に言えば、中身は乾草とペレットが少しだけです。それでも、この5豪ドルがこの日いちばん働いてくれた出費でした。

動物用の餌が入った青いプラスチックカップ。乾草とペレットが詰められ、園内の石畳の上で手に持たれている
ノリス

入園料に対して5豪ドルは1割にも満たないのに、体験の中身がまるごと変わるんですよね。ここをケチると、ただ動物を見て歩くだけの半日になってしまう気がします。

手のひらに乗せて渡す|ワラビーとカンガルーへの餌やり

餌やりのエリアに入る手前には、ルールの看板が立っています。メイはここでいきなり足を止めました。

餌やりエリア入口の「RULES OF ENTRY」看板。手を平らにして低い位置で与える、追いかけない、休憩エリアに入らないなどがイラストで示されている

手を平らにして、低いところであげるんだって。つまむのは ダメなんだ。

絵で描かれた「YES」と「NO」を、メイが指でなぞりながら読んでいきます。専用の餌以外はあげない。動物を追いかけない。食べているものを引っ張らない。休憩エリアには入らない。お腹の袋の中の赤ちゃんには触らない。英語の説明は読めなくても、イラストだけで全部わかる作りになっていました。

手のひらを平らにして、指を伏せて、腰を落として差し出す。この姿勢を覚えた瞬間から、メイの動きが変わりました。

差し出された手のひらから餌を食べるワラビー。耳を立て、前かがみになって鼻先を手に寄せている

ワラビーの鼻先が手のひらに触れる、あのくすぐったい感触。前歯が皮膚をかすめるのに、まったく痛くない。動物園のガラス越しでは絶対に手に入らない情報が、たった数秒で全部伝わってきます。

しゃがんで青い餌カップを持ち、地面に伏せたワラビーに手から餌を差し出している場面。ウッドチップが敷かれた囲いの中

ここで、行った人にしかわからない注意点をひとつ。入口すぐの餌やりコーナーのワラビーは、あまり食べてくれません。開園直後から次々に餌をもらっているので、こちらが着いた9時過ぎにはもうお腹がいっぱいなんです。

のんたん

ここで粘らずに、カップを持ったまま奥へ進むのが正解でした。園内には餌をあげられる場所があと2か所ありますよ。

奥のエリアのカンガルーとワラビーは、しっかり食べてくれました。しかも柵の中には「Animal Refuge(動物の休憩所)/立入禁止」と書かれた一角があって、疲れた個体はそこへ逃げ込めるようになっています。

「Animal Refuge PLEASE KEEP OUT」の看板が掲げられた囲いと、その手前でくつろぐ3頭のワラビー。餌の入った素焼きの皿が置かれている

あそこに入っちゃったら、もう「今日はおしまい」ってことなんだね。

触れ合える動物園なのに、動物のほうにも「断る権利」がきちんと用意されている。メイがそれを自分の言葉にしたのが、この日いちばん嬉しかった瞬間かもしれません。

餌をあげられるのはワラビーとカンガルーだけではありません。ヤギやポニーのいる一角もあって、こちらは柵の上から差し出す形。ヤギは遠慮がないので、カップごと持っていかれないよう気をつけました。

木の柵ごしに首を伸ばすヤギ。柵の上から差し出された餌を食べようとしている

コアラは抱っこではなく「となりに並ぶ」|NSW州のルールと記念写真

そして本命のコアラです。ここで大事な前提をひとつ。ニューサウスウェールズ州では、コアラを抱っこすることが法律で認められていません。シドニー周辺の動物園はすべてこのルールの中にあります。

コアラの展示エリア「KOALA KINDY」の建物。屋根の下に枯れ枝を組んだ止まり木が張り巡らされ、ユーカリの枝が差してある

その代わりにできるのが、木にとまっているコアラのとなりに並んで、背中をそっと撫でながら写真を撮ってもらうこと。スタッフの方がコアラの様子を見ながら、順番に案内してくれます。

肝心のコアラは、というと——ほとんど寝ています。青空を背にユーカリの枝を抱えて丸まっている姿は、写真で見るあのままでした。

青空を背に、ユーカリの枝にしがみついて眠るコアラ。丸まった背中と大きな耳が下から見上げる角度で写っている

起きている個体も、動きはとてもゆっくり。園内には何頭ものコアラがいて、それぞれ別の木でくつろいでいます。

ユーカリの枝の分かれ目に腰かけるコアラ。白い腹側の毛と灰色の背中が近くから見える

コアラの毛は、思っていたよりずっと硬くて、ごわごわしていました。ぬいぐるみのイメージで手を伸ばすと、全員が同じ顔で驚きます。マイも「もっとふわふわだと思ってた」と、手のひらを見ながらつぶやいていました。

園内にはコアラの解説板がいくつも立っていて、これが想像以上に読み応えがありました。

コアラの解説板。クマではなく有袋類であること、1日18〜20時間眠ること、オーストラリアにおける生息域の地図などが英語で説明されている

コアラって、クマじゃないんだって!おなかの袋で赤ちゃんを育てる仲間なんだよ。

コアラは英語で「コアラ・ベア」と呼ばれることがあるけれど、実際はクマの仲間ではなく有袋類。ユーカリの葉は栄養が乏しいので、消化にエネルギーを使うため1日18〜20時間も眠っている。「コアラ」という名前には「水を飲まない」という意味があると言われている——解説板にはそんなことが書いてありました。

もう一枚の解説板は、赤ちゃんが育つまでの流れをイラストで追ったもの。生まれたばかりのジョーイは体長2センチほどで体重1グラム、目も見えず毛も生えていない状態で、においと触覚だけを頼りに自力で袋にたどり着く。そこから1年かけて、袋の中から母親の背中へと生活の場を移していきます。

コアラの繁殖サイクルを説明した掲示板。生後22週・30週・52週と成長段階がイラストで並び、生まれたてのジョーイの大きさも図解されている

2センチって、消しゴムより小さいよ。それで自分で袋まで行くの……?

記念写真は有料です。掲示されていた料金はスタンダードが40豪ドル、プレミアムが50豪ドル。1グループ最大6名までという決まりでした。

コアラ記念写真の料金表。スタンダードV.I.P.コアラ体験40豪ドル、プレミアム50豪ドル、1グループ最大6名までと記載されている

そして、これが受付の壁。撮影ブースの横に、実際に受け取れる写真の商品サンプルがずらりと並んでいます。値段だけ見ても何がもらえるのかピンと来ませんが、現物を見ると一気に判断しやすくなりました。

コアラ記念写真の受付の壁。引き伸ばしプリント、台紙付きプリント、ミニプリント、キーホルダーとマグネットの商品サンプルが並んでいる

スタンダード(40豪ドル)は、6×9インチのプリント1枚、6×4インチが2枚、ミニプリント4枚、それにデジタルデータ。プレミアム(50豪ドル)になると、12×8インチの引き伸ばしが1枚に加えて、6×9インチ1枚、6×4インチ2枚、ミニプリント4枚、さらにキーホルダーとマグネットが付いてきます。壁の右側に、そのキーホルダーとマグネットの現物が吊るしてありました。

のんたん

我が家はスタンダードを選んで、3人一緒に撮ってもらいました。正直、40豪ドルは安くありません。でも、コアラに触れながら撮ってもらえる写真は、あとから買い直せないんですよね。

ノリス

差額10豪ドルの中身が、引き伸ばし1枚とキーホルダーとマグネット。現物を先に見せてから選ばせる並べ方が、うまいなと思います。

ウォンバット・ハリモグラ・イワワラビー|日本では会えない顔ぶれ

コアラとカンガルーで満足して帰ってしまいそうになりますが、この園の面白さはむしろその先にありました。2,000頭以上・260種を超える動物がいるので、歩くたびに知らない名前が出てきます。

赤土の地面を歩くミナミケバナウォンバット。ずんぐりした体と短い脚が、強い日差しの下で影を落としている

ウォンバット。ずんぐりした体で、地面を掘って暮らす有袋類です。日なたをのそのそ歩く姿は、ぬいぐるみが動いているようにしか見えません。

ミナミケバナウォンバットの解説板と「WE BITE!」の注意書き。巣穴が最大30メートルに達するという豆知識も掲示されている

「WE BITE!」だって。かわいい顔してるのに、けっこう強気だね。

解説板には園の「ファスト・ファクト」として、ウォンバットは全長30メートルにもなる巣穴を掘り、隣同士の巣穴がつながることもある、と書かれていました。のんびり歩いているように見えても、野生動物であることは変わらない。柵の外から見るという距離の取り方にも、ちゃんと理由があります。

囲いの隅の草むらを歩くハリモグラ(ショートビークド・エキドナ)。細長い口先を地面に近づけ、背中のトゲが逆立っている

ハリモグラ(ショートビークド・エキドナ)。卵を産む哺乳類という、教科書で名前だけ覚えた存在が、目の前でトゲだらけの背中を揺らして歩いています。

ハリモグラの解説板。保全状況・生息地・食べ物・繁殖が英語で整理され、シロアリを好む理由も紹介されている

解説板によると、食べているのはシロアリやアリ。アリより外骨格がやわらかいシロアリのほうを好むそうです。生まれた子どもは「パグル」と呼ばれ、9月から11月ごろに巣穴から出てきます。

金網ごしにこちらを見上げるキイロアシイワワラビー。赤土の岩場に後ろ足で立っている

そしてイワワラビー(キイロアシイワワラビー)。金網ごしにこちらをじっと見上げてきた一頭です。

キイロアシイワワラビーの解説板。保全状況が「VULNERABLE(危急)」と記され、生息域の地図が添えられている

この種は解説板に「VULNERABLE(危急)」と記されていました。かつての狩猟で生息域が大きく減り、いまは持ち込まれた動物や家畜との競合にさらされている。かわいい、で終わらせずに保全状況まで並べて掲示してあるのが、この園の解説板の良いところだと思いました。

ノリス

解説板が全部「保全状況・生息地・食べ物・繁殖」の同じ型で揃っているんですよね。読み方を一度覚えると、次の柵からは子どもが自分で読み始めるんです。

鳥がすごい|ワライカワセミ・ペリカン・ガマグチヨタカ

正直、行く前はまったく期待していなかったのが鳥のエリアでした。ところがここが、いちばん「知らない鳥」に出会える場所だったんです。

ケージの枝にとまるワライカワセミ。羽をふくらませ、太く長いくちばしを横に向けている

ワライカワセミ(クッカバラ)。オーストラリアの朝を告げる、あの笑い声のような鳴き声の主です。羽をふくらませて枝にとまっている姿は、思っていたよりずっと大きくて堂々としていました。

木陰にたたずむコシグロペリカン2羽。大きなくちばしと白黒の羽が近くから見える

入口を抜けてすぐ出迎えてくれるのがペリカン。近くで見ると、あのくちばしの下の袋がとにかく大きい。羽づくろいをしながら、来園者をまったく気にしていませんでした。

ケージの枝にとまるゴシキセイガイインコ2羽。緑・赤・黄・青の鮮やかな羽が青空を背に映えている

ゴシキセイガイインコ(レインボーロリキート)。オーストラリアでは街なかの街路樹にもふつうにいる鳥ですが、この色を至近距離で見るとやっぱり驚きます。

水辺に立つセイタカコウ。黒く光る頭部と長い赤い脚が特徴で、正面からこちらを見ている

セイタカコウ。オーストラリアで唯一のコウノトリの仲間で、光の当たり方で首元が深い緑や紫に見えます。真っ赤な長い脚で水辺に立っている姿は、作り物のようでした。

木の幹の色に擬態して枝にとまるオーストラリアガマグチヨタカ。羽の模様が樹皮とほとんど見分けがつかない

そして、この日いちばん見つけるのに時間がかかったのがオーストラリアガマグチヨタカ(タウニー・フロッグマウス)。木の幹と同じ色・同じ質感で、枝の切り株のふりをして固まっています。

え、どこ……あっ、いた!木のこぶだと思ってた!

見つけた瞬間の声が、いちばん大きかったかもしれません。教えてもらってから探すのではなく、自分の目で「木ではないもの」を見分けた経験は、たぶん写真より長く残ります。

パパのワンポイント戦略|開園直後を狙う・帰りのバスを先に確認

フェザーデールの園内マップ。周回動線と動物の配置が描かれ、右側にウォンバットやコアラなど7種のスタンプ欄が並ぶ

入口でもらえる園内マップは、そのまま「パスポート」を兼ねていて、好きな動物のスタンプを集められるようになっています。裏面にはウォンバット、タスマニアデビル、コアラ、カンガルー、エミュー、ディンゴ、クロコダイルのスタンプ欄。有料のアドベンチャートレイル(19.99豪ドル・ぬいぐるみ付き)というアップグレードもありました。

ノリス

スタンプ欄があるだけで、子どもの歩く順路が勝手に決まるんですよね。園側は動線を設計でき、こちらは「次どこ行く?」の交渉が減る。よくできていると思います。

実際に行ってみて、次に行く人に伝えたいのはこの4つです。

  • 🕘 開園直後(8時台)を狙う。園も「動物がいちばん起きているのは午前中」と案内しています。9時過ぎに着いた我が家は、入口付近のワラビーが満腹で食べてくれませんでした。
  • 🥕 餌カップは入口で買う。5豪ドルで体験の中身が変わります。入口で食べてくれなくても、奥に2か所あるので持ったまま進むこと。
  • 🎫 チケットは前日までにオンラインで。当日窓口より安く、入場もスムーズです。
  • 🚌 帰りのバスの時刻を、着いたときに撮っておく。園の前の停留所は本数が限られます。
動物園前のバス停「Featherdale Wildlife Park, Kildare Rd」の時刻表。729番の発車時刻が平日・土曜・日祝に分けて掲示されている

これが帰りの停留所(Featherdale Wildlife Park, Kildare Rd)の時刻表です。園に着いたときにこれを撮っておいたので、帰り際に「あと何分あるから、もう一周できるね」という判断ができました。

出口の売店の店内。コアラやカンガルーのTシャツ、パーカー、ぬいぐるみ、菓子類が棚とラックに並んでいる

出口には売店があって、コアラやカンガルーのTシャツ、パーカー、ぬいぐるみが並んでいます。お土産をここで済ませてしまうのもひとつの手でした。

今回の旅育まとめ

旅育ポイント
  • ルールを絵で読んで、体で覚えた——手を平らに、低い位置で。英語が読めなくてもイラストで理解し、餌を差し出す姿勢が数分で変わりました。
  • 動物にも「断る権利」がある——立入禁止の休憩所を見て、メイが自分から「入っちゃったら今日はおしまいってことなんだね」と言葉にしました。触れ合いの裏側にある配慮に気づいた瞬間です。
  • コアラはクマじゃない——解説板を読んで、有袋類であること、ユーカリの葉が低カロリーだから1日18〜20時間眠ることを知りました。生まれたときは2センチ・1グラムという数字にもいちばん驚いていました。
  • 「木のこぶ」を自分で見破った——ガマグチヨタカを教えられる前に見つけた経験は、擬態という言葉を覚えるより先に体に入ったはずです。
  • 毛は、ごわごわしていた——ぬいぐるみのイメージと実物の手ざわりの差は、触った人にしか残りません。写真でも動画でも代わりにならない情報でした。

★ フェザーデール動物園の総合評価

★ 総合評価(家族3人・2026年8月訪問)

観光・体験の満足度 ★★★★☆(コアラの背中に触れて写真を撮れる、ワラビーとカンガルーに手のひらから餌をあげられる、と体験の中身が明確です。ウォンバット・ハリモグラ・ガマグチヨタカまで揃うのは日本ではまず経験できません。ただし「ここでしかできない」と言い切れる固有性まではないので★4に留めます)
子連れのしやすさ ★★★★☆(餌やりが園の中心体験で、子どもが主役になる作りです。園内マップがスタンプ帳を兼ね、ベビーチェンジ・多目的トイレ・ピクニックテーブルもマップに明記。全体が平坦でコンパクトなので、小学生なら2時間弱で回りきれました)
コスパ ★★★☆☆(大人49豪ドル・子ども29豪ドルで、我が家の3人だと約10,800円。餌カップ5豪ドルとコアラ写真40豪ドルを足すと、それなりの出費になります。体験の濃さを考えれば価格相応、というのが正直なところです)
アクセス・利便性 ★★★☆☆(シティから電車35〜45分+バス10分で、乗り換えは1回。ただし片道1時間強かかり、729番バスはおおむね30分間隔なので、帰りの時刻を見ておく必要があります。車なら駐車場があり、こちらは楽です)

📖 このシドニー旅行の全体まとめはこちら

このクラスターの全体まとめはシドニー2泊3日 子連れ旅の全記録|ヒルトン泊とコアラと無料の街歩きでまとめています。あわせてどうぞ。

施設情報

【施設名】フェザーデール・シドニー・ワイルドライフパーク(Featherdale Sydney Wildlife Park)
【所在地】217 Kildare Rd, Doonside NSW 2767, Australia
【電話番号】+61 2 9622 1644
【営業時間・定休日】8:00〜17:00(クリスマス当日を除き年中無休)
【料金目安】大人49豪ドル/子ども(3〜15歳)29豪ドル/3歳未満無料/ファミリー(大人2+子ども2)129豪ドル・(大人2+子ども1)108豪ドル。動物の餌カップ1杯5豪ドル、コアラ記念写真スタンダード40豪ドル・プレミアム50豪ドル(1豪ドル=約100円換算、2026年8月訪問時の掲示。NSW州の祝日には追加料金がかかります)
※最新の営業状況等は、必ず公式HPをご確認ください。

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この記事を書いた人

関西在住の40代。妻マイ・娘メイとの家族旅行を「旅育」として綴る、ブログ「のんたん家のはなし」の筆者です。夫婦そろって大手小売・流通グループのフルタイム管理職。ANAプラチナ(SFC)・ヒルトンダイヤモンド・マリオットプラチナの上級ステータスを活かしたVIP体験と、47都道府県制覇の旅の記録を、パパ目線でお届けしています。現在はANAダイヤモンドへの復帰を目指して修行中です。

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