ANAの上級会員(ブロンズ・プラチナ・ダイヤモンド)は、通常は年間の搭乗で貯めるプレミアムポイント(PP)だけで決まります。ところが公式にはもう一つの到達ルートがあり、「ライフソリューションサービス」の利用とANAカード・ANA Payの決済額を組み合わせると、必要PPが最大で半分になります。ダイヤモンド会員のわが家が、このルートの条件と現実的な狙い方を整理します。※記載の条件は2026年6月時点(対象期間2025年12月16日〜2026年12月15日)です。必ずANA公式サイトでご確認ください。
通常ルートとの比較 — ダイヤモンドのPPが半分になる
通常ルートとライフソリューションルートの到達条件
| ステータス | 通常ルート(PPのみ) | ライフソリューションルート(3条件すべて必須) |
|---|---|---|
| ブロンズ | 30,000PP | 15,000PP+4サービス+決済300万円 |
| プラチナ | 50,000PP | 30,000PP+7サービス+決済400万円 |
| ダイヤモンド | 100,000PP | ①80,000PP+7サービス+決済400万円 ②50,000PP+7サービス+決済500万円 |
ダイヤモンドのライフソリューションルートは2通りあり、決済額を多めにすると必要PPが減る(②50,000PP+決済500万円)、逆にPPを多めに稼ぐと決済額が抑えられる(①80,000PP+決済400万円)という関係です。通常ルートの100,000PPと比べると、②は飛ぶ回数をちょうど半分にできる計算になります。なお、特別ルートのPPはANAグループ運航便の利用分のみが集計対象です(通常ルートでは提携航空会社分も総数に入りますが、こちらは純粋にANA便で稼いだ分だけ)。
もう一つ注意したいのが対象期間の二重構造です。プレミアムポイントは1月1日〜12月31日の1年間、ライフソリューションサービスの利用数とANAカード・ANA Pay決済額は12月16日〜翌年12月15日の1年間で集計されます。締め日が異なるので、挑戦する年は両方のカレンダーを意識して逆算する必要があります。
3つの条件の中身
- ① プレミアムポイント: ANAグループ運航便の利用分のみ集計。ダイヤモンドなら決済額に応じて50,000PP(決済500万円)または80,000PP(決済400万円) — 関西〜沖縄のプレミアムクラス往復を軸にすれば、回数のイメージが立てやすい水準です
- ② ライフソリューションサービス 7つ(ブロンズは4つ): ANA Mall と ANAトラベラーズは必須。残りを ANAのふるさと納税・ANAの保険・空港内店舗(ANA FESTA等)・ANAでんき・ANA Pocket などから組み合わせます(各サービスに利用条件あり)
- ③ ANAカード・ANA Pay決済 年400〜500万円(ダイヤの場合): 日本発行のANAカードなら種類を問わず、複数枚の合算・家族カードの利用分も対象です(公式確認済み)。月33〜42万円ペースなので、生活決済+旅行代金+ふるさと納税などを総動員する水準です
どんな家庭に現実的か
正直に言うと、このルートは「飛行機にまったく乗らずにダイヤモンド」を可能にするものではありません(ANA便で最低でも50,000PPは必要です)。効くのは、年に数回の家族旅行+帰省でANA便には乗るけれど、10万PPには届かないという層です。家族3人のフライトをANAに寄せ、決済とANAサービスを束ねれば、従来は届かなかったダイヤモンドが視野に入ります。逆に、決済500万円を「ステータスのためだけ」に作りに行くのは本末転倒です — あくまで、もともとある支出をANA経済圏に寄せられる家庭向きの制度だと思います。
決済条件の主役カード
決済額の条件はANAカードであれば一般カードでも対象ですが、年会費と還元のバランスで「どの1枚に寄せるか」は重要です。わが家の主役はANA JCBプレミアム — 継続ボーナス10,000マイル、実質1.3%のマイル還元、そして家族カードの利用分も決済額に合算できるためです。
決済額を積むうえで見逃せないのが税金の支払いです。固定資産税や自動車税などの大口納付もJCBではマイル付与の対象で、ライフソリューションルートの決済額にも算入されます。「どうせ払うもの」をANAカードに寄せるだけで、マイルと決済条件の両方が同時に進む — 新たな出費を作らずに条件へ近づける、いちばん健全な積み上げ方だと思います(国税のカード納付は1万円ごとに99円の手数料がかかる点だけ差し引きで判断を)。
- 入会・継続ボーナス各10,000マイル+搭乗ボーナス50%
- 国内線ANAラウンジ利用可+プライオリティ・パス付帯
- 海外旅行保険が自動付帯で、19歳未満の子の家族特約あり
見落としやすい注意点
- 3条件はすべて必須: PPだけ・決済だけでは成立しません。どれか1つでも欠けると通常ルート(ダイヤは10万PP)に戻ります
- 対象期間が毎年区切られ、しかも二重: PPは1月〜12月、サービス・決済は12月16日〜翌12月15日と締め日が異なります。サービス一覧も変動します(例: ANAリサーチは2026年7月末でサービス終了予定)。挑戦する年は必ず最新の公式条件から逆算してください
- 特別ルートのPPはANA便利用分のみ: 提携航空会社便で貯めたPPはこのルートの集計に入りません
- 必須サービスがある: ANA Mall・ANAトラベラーズの2つは必ず利用が必要です。各サービスの「利用したことになる条件」も個別に定められています
よくある質問
決済額はどのANAカードでも対象になりますか?
日本発行のANAカードが対象で、複数枚の合算や家族カードの利用分も決済額に含められます(2026年6月時点・公式確認)。ANA Payの決済額も合算されます。
飛行機に乗らなくてもダイヤモンドになれますか?
なれません。特別ルートでもANAグループ運航便の利用で最低50,000PPが必要です。「搭乗を半分に減らせる」制度であって、搭乗ゼロにできる制度ではありません。
ライフソリューションサービス7つは大変ではないですか?
ANA Mall・ANAトラベラーズ(必須)に、ふるさと納税・空港内店舗・ANA Pocketなど日常や旅行のついでに使えるものを足すと現実的に組めます。ただし各サービスのカウント条件が個別にあるため、公式の一覧で「何をすれば1サービスか」を確認してから設計してください。
関連ページ
決済の主役候補はANA JCBカード プレミアムのレビューで詳しく書いています。マイル・ホテル系を含めた全体の使い分けは旅行で得するクレジットカード比較まとめへ。
