ヒルトン・クアラルンプール客室|35階エグゼクティブの眺望

ペナンから鉄道でクアラルンプールに入り、2泊お世話になったのがヒルトン・クアラルンプールです。KLセントラル駅と直結していて、荷物を転がしたまま雨に濡れずにチェックインできる立地。今回はヒルトン・オナーズのポイント(2泊で70,000ポイント)で予約したのですが、チェックインで思いがけない言葉をもらいました。

のんたん

「ダイヤモンド会員でいらっしゃるので、最上階のエグゼクティブフロアにご用意しました」——ポイント予約でここまでしてもらえるとは思っていなくて、思わず「本当ですか!」と声が出ました。

目次

ヒルトン・クアラルンプールの客室|ダイヤモンド特典で35階へアップグレード

通されたのは35階、エグゼクティブフロアのツインルームでした。ヒルトンのポイント宿泊はいわゆる「無料宿泊」枠なので、正直なところ最下層のスタンダードルームでも文句は言えません。それが最上階に上がったのは、素直にうれしい誤算でした。

ヒルトン・クアラルンプール35階エグゼクティブフロアの客室全景。窓際にデスクとソファベンチが並ぶ

ドアを開けて最初に目に入ったのは、ベッドの上でした。タオルで「WELCOME TO HILTON KL」と文字が組んであって、メイが荷物を放り出して駆け寄っていきました。

ベッドの上にタオルで組まれた「WELCOME TO HILTON KL」の文字のウェルカム装飾

「これタオルで書いてある!だれが作ったんやろ、手で1本ずつ並べたんかな?」

小3のメイは、ホテルの部屋には慣れているほうだと思います。それでも「文字が置いてある」のは初めてだったようで、しばらく崩さずに眺めていました。隣にはヒルトンのロゴ入りリボンを巻いた、タオル製のクマも座っています。

ベッドに置かれたタオル製のクマ。ヒルトンのロゴ入りリボンを巻いている
ノリス

タオルアート自体はどのホテルもやる演出なんですよね。ただ「到着の30秒」に感情のピークを置く設計は理にかなっていて、ここで一度上がると後の多少の粗は気にならなくなるんです。

窓の外はレイクガーデンの緑|駅直結なのに視界に高層ビルがない

この部屋でいちばん驚いたのは眺望でした。KLセントラルという街の交通のど真ん中に建っているのに、窓の正面はびっしりと緑。ペルダナ植物園(レイクガーデン)側を向いた部屋で、池と森が視界いっぱいに広がっていました。

35階の客室から見たペルダナ植物園(レイクガーデン)の緑と池

視線を少し右に振ると、そこは一転して線路と街です。KLセントラルに出入りする列車が何本も並んで見えて、駅直結という立地を上から実感できました。

客室の窓から見下ろすKLセントラル駅の線路と街並み

「こっちは森で、こっちは電車。おんなじ窓なのに、ぜんぜんちがう国みたいや」

メイは同じ部屋の窓を左右に行ったり来たりしながら、この対比をずっと面白がっていました。都市のなかに大きな緑地が残っているのはなぜか、という話を少しだけしました。植民地時代に造られた庭園がそのまま残っている、という話は小3にはまだ難しかったようですが、「昔の人がここは残そうって決めたんや」というところは伝わったみたいです。

35階から望むレイクガーデンの森と、その向こうに霞むKLの高層ビル群

朝は朝で空気が澄んでいて、森の向こうにKLの高層ビル群までくっきり見えました。レースカーテン越しでも街の輪郭が分かるほどです。夜景派の人には物足りないかもしれませんが、我が家はこの「緑が主役」の眺めがすっかり気に入りました。

客室の窓辺と椅子。レースカーテン越しに朝のクアラルンプールの森と街並みが見える

バスタブとシャワーが別|子連れに効く水回りの分離設計

水回りは、バスタブ・シャワーブース・トイレがそれぞれ独立している構成でした。

客室のバスタブ。大理石調の水回りで、奥の寝室が見通せる配置になっている

バスタブは大人が足を伸ばせるサイズ。海外のホテルはシャワーのみのことも多いので、湯船に浸かれるのはそれだけでうれしいポイントです。

独立したシャワーブース。レインシャワーとハンドシャワーの両方が備わる

シャワーは独立ブースで、レインシャワーとハンドシャワーの両方。トイレもさらに別の個室になっています。

ヒルトン・クアラルンプール35階客室の独立したトイレ個室。ガラス仕切りの奥に便器が見える
のんたん

3人で泊まると、この「3つに分かれている」のが本当にありがたいんです。メイが湯船につかっている間に、こちらはシャワーを済ませられます。

ノリス

朝の身支度って、家族の人数が増えるほど渋滞が起きるんですよね。水回りを3分割してあると、その渋滞がまるごと消えるんです。

アメニティはCrabtree & Evelyn。タオル類は必要十分な枚数が用意されていました。

洗面台に用意されたタオル類とバスアメニティ一式

スリッパとバスローブも人数分。ドライヤーはフィリップス製で、風量は日本のホテルでよくあるものより強めでした。

クローゼット下段に用意されたスリッパと体重計
クローゼットに吊るされたバスローブとハンガー類
洗面台に用意されたフィリップス製のヘアドライヤー

電源はUSB-Cあり|ただし変換プラグは必須です

ここは実用情報として、いちばんお伝えしたいところです。ベッドサイドにはUSBタイプCの差込口があり、スマホは変換プラグなしで充電できました。ナイトライトのスイッチも同じ位置にまとまっていて、暗い中で手探りせずに済みます。

ベッドサイドの電源パネル。USBタイプC差込口とマレーシア仕様の3つ穴コンセント、ナイトライトのスイッチが並ぶ
のんたん

ただし、コンセント本体はマレーシア仕様の3つ穴タイプです。カメラの充電器やノートPCを挿すなら、変換プラグは必ず持っていってください。

デスク周りも作業しやすい高さで、椅子はしっかりしたもの。空調はサーモスタットで温度を数字指定できるタイプで、この日は21.0度に設定されていました。マレーシアのホテルは冷房が効きすぎることがあるので、数字で調整できるのは助かります。

客室のデスク周り。電話機とホテルの案内資料が置かれている
デスクと椅子の全体。作業しやすい高さに設定されている
壁付けのサーモスタット。室温21.0度に設定されている
テレビ下のコントロールパネルと電話機

ミニバーとネスプレッソ|引き出しの中まで開けてみました

飲み物まわりは一通り揃っていました。ネスプレッソのマシンが置かれていて、カプセルと一緒にミネラルウォーターも用意されています。

客室に備え付けられたネスプレッソマシンとカプセル、ミネラルウォーター
デスクに置かれたミネラルウォーターのボトルと案内カード

引き出しを開けると、緑茶・紅茶・ネスカフェのスティックがずらり。マレーシアらしくミロも入っていて、メイはこれを見つけて大喜びでした。

引き出しに整然と並べられた緑茶・紅茶・ネスカフェのスティックとミロ

別の引き出しにはグラスとカトラリー、ケトル。ミニバーの冷蔵庫には炭酸飲料とビールが入っていました。有料のスナックはキットカットとマレーシアのお菓子メーカーMunchy’sのもの。

引き出しに収められたグラス、カトラリー、ポット
引き出しに収納された電気ケトル
ミニバーの冷蔵庫の中身。炭酸飲料とビールが並ぶ
有料のスナック類。キットカットとマレーシアのお菓子メーカーMunchy'sの商品
ノリス

この構成はアッパーミドル帯の標準装備だと思います。突出はしていないけれど、探して足りないものが出てこないのは、それはそれで完成度なんですよね。

ルームサービスのメニューも置いてありました。インド料理・グリル・日本料理と、館内レストランの幅がそのまま反映されたラインナップです。

客室に置かれたルームサービスのメニュー。インド料理・グリル・日本料理の項目が並ぶ

そしてありがたかったのが、日本語で書かれた館内案内。レストランの営業時間からプール・ジムの利用時間、エグゼクティブラウンジの時間まで1枚にまとまっていて、これを読むだけで滞在の段取りが決まりました。

日本語で書かれたヒルトン・クアラルンプールの館内案内。レストラン営業時間やプール・ジム・ラウンジの利用時間が一覧になっている

ノリスの客室ROI決算|室料ゼロで最上階に泊まるということ

ノリス

では今回の客室、数字で見てみます。感情は一度置いておきますね。

客室まわりの決算(2泊・3名)

① 室料 0.00 MYR / 70,000ポイント
ヒルトン・オナーズのポイント宿泊枠(無料宿泊特典)で、レートタイプは「STANDARD ROOM REWARD」。1泊35,000ポイント×2泊=70,000ポイントを使い、部屋代そのものの請求はゼロ。

② 現地で実際に払った金額 合計 107.50 MYR(約4,300円)
・ツーリスト税 10.00 MYR × 2泊 = 20.00 MYR
・Vasco’s での飲食 44.00 MYR(朝食のうち、予約に入っていなかったメイ1名分)
・プールサイドバー Boardwalk 43.50 MYR
※ツーリスト税はマレーシアが外国人宿泊者に課す定額の税で、ポイント宿泊でも免除されません。

③ 同じ部屋を現金で予約した場合
ヒルトン公式アプリの検索で、この時期のデラックスルームがオナーズ会員価格 526 MYR/泊(税・サービス料別)。2泊で約 1,052 MYR = 約41,800円(1 MYR ≒ 39.7円換算)。税・サービス料を乗せると5万円前後の水準です。

④ ステータスで上乗せされた分
・最上階エグゼクティブフロアへのアップグレード(確約ではなく当日の空き次第)
・33階エグゼクティブラウンジの利用権
・レストラン Vasco’s での朝食(予約に登録された大人2名分。3人目のメイの分は有償で44.00 MYR)
※ラウンジと朝食は別記事で詳しくレポートします。

⑤ ポイント単価
現金なら税・サービス料込みで5万円前後になる2泊を70,000ポイントで置き換えた計算なので、1ポイントあたり約0.7円の使い方になりました。

⑥ 判定:圧勝
室料ゼロで最上階の眺望と水回り3分離を手に入れ、現地での持ち出しは飲食込みで107.50 MYR。ポイントを使う先として、ここは強い部類だと思います。

ヒルトン・クアラルンプールのポイント予約画面。Rate TypeはSTANDARD ROOM REWARD、1泊35,000ポイント、滞在合計70,000ポイント(氏名・会員番号・日付のみ黒塗り)
ポイント予約の実画面。Room PlanはTWIN HILTON DELUXE、Rate TypeはSTANDARD ROOM REWARDで、1泊35,000ポイント×2泊=70,000ポイントでした。氏名・Honors Reward ID・日付のみ黒塗りしています。

ひとつだけ、正直に書いておきます。マレーシアリンギットはここ数年で対円で強くなっていて、以前ほどの「東南アジアだから安い」感覚はもうありません。それでも、同じグレードのホテルをシドニーで探したときの価格を思い出すと、KLはまだ十分に戦えます。安いから選ぶ、ではなく、いい部屋を納得できる条件で取れるから選ぶ——今回はそういう滞在でした。

ノリス

ポイントは寝かせておいても増えないんですよね。為替が振れる時期ほど、現金より先にポイントを当てにいくほうが読みやすい気がします。

旅育ポイント
  • 同じ部屋の窓から「森」と「線路」が両方見えることに、メイが自分で気づいた。都市の中に大きな緑地が残されている理由を親子で話すきっかけになった。
  • コンセントの形が日本と違うことを実物で確認。「なんで国によって形がちがうん?」という疑問が生まれ、変換プラグを自分で挿してみた。
  • タオルで文字やクマを組む仕事を「誰かが手で作った」と想像した。サービスの裏側に人がいることを、目の前のもので理解した瞬間。

ヒルトン・クアラルンプールの施設情報とアクセス

【施設名】ヒルトン・クアラルンプール(Hilton Kuala Lumpur)
【所在地】3 Jalan Stesen Sentral, 50470 Kuala Lumpur, Malaysia
【電話番号】+60 3-2264 2264
【アクセス】KLセントラル駅と直結。KLIAエクスプレスでクアラルンプール国際空港から約28分。ホテル正面にGrabの乗降スペースあり
【客室設備】バスタブ・独立シャワーブース・独立トイレ、USBタイプC給電、ネスプレッソ、ミニバー、電気ケトル
【館内施設】エグゼクティブラウンジ(33階/平日6:00〜22:00、週末・祝日6:30〜22:00)、スイミングプール(8階/6:00〜23:00、12歳未満は大人の同伴が必要)、ジム(8階/24時間)、スパ(8階/6:00〜22:00)
【レストラン】Vasco’s(ロビーフロア/6:00〜22:30)、Oro Café、The Lounge、Aviary Bar、Boardwalk(プールサイド8階)、Chynna(広東料理)、Iketeru(日本料理)、Graze(イタリア料理)、Chambers Grill
※最新の営業状況等は、必ず公式HPをご確認ください。

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この記事を書いた人

関西在住の40代。妻マイ・娘メイとの家族旅行を「旅育」として綴る、ブログ「のんたん家のはなし」の筆者です。夫婦そろって大手小売・流通グループのフルタイム管理職。ANAプラチナ(SFC)・ヒルトンダイヤモンド・マリオットプラチナの上級ステータスを活かしたVIP体験と、47都道府県制覇の旅の記録を、パパ目線でお届けしています。現在はANAダイヤモンドへの復帰を目指して修行中です。

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