成田空港第4サテライト ターキッシュラウンジ体験記|地下通路が攻略の鍵

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成田のターキッシュエアラインズラウンジは「フードが他と違う」の一点で本命だった

2026年7月、家族でマレーシアへ向かう日の成田乗り継ぎ。ユナイテッドクラブに続いて向かったのが、第4サテライトのターキッシュエアラインズ ラウンジです。マイとメイはANAラウンジで待機してもらい、私だけの単独偵察。滞在できたのは、ここも実質10分ほどでした。

空港ラウンジの入り口付近にある案内表示。トルコ航空ラウンジが4階にあることを示しており、エレベーターとエスカレーターのアイコンも描かれている。
のんたん

正直、ここが今回のラウンジはしごで一番の当たりでした。10分しかいられなかったのが心底くやしい……!次は絶対に1時間確保します。

広さでいえばANAラウンジのほうが上です。でもこのラウンジには、成田の他のスターアライアンス系ラウンジには絶対に置いていないフードがある。ピデ(トルコ風ピザ)を焼く専用オーブンのライブキッチン、バクラヴァ、レヴァニ、キシル——並んでいるものが根本的に違うのです。

場所は第4サテライトの4階。旧ANAスイートラウンジを改装した空間

ターキッシュエアラインズ ラウンジは第1ターミナル第4サテライト、47番ゲート付近の4階にあります。3階に「TURKISH AIRLINES LOUNGE/4階に上がってください」という案内が立っているので、それに従ってエスカレーターで上がります。

トルコ航空ラウンジのガラス張りの入り口。内部には受付カウンターや座席が見え、航空機の模型も飾られている。

入口にはやはりスターアライアンス加盟各社のロゴが並んだ看板。ANA便に乗る日でも、スターアライアンス・ゴールド会員なら入室できます。

トルコ航空ラウンジの入り口横に掲示された、スターアライアンス加盟航空会社のロゴが多数並ぶ案内板。

このラウンジは2025年2月に開業したまだ新しい施設で、以前ANAスイートラウンジだったスペースを改装して作られています。第1期として約800平米でオープンし、将来的に1,500平米へ拡張される計画で、トルコ国外では最大規模のラウンジとして発表されました。言われてみると、天井の高さや大理石調の壁面に、たしかに元ファーストクラスラウンジの骨格が残っています。

入ってすぐの壁には、カラフルな線で世界地図を描いたアートと「WE CONNECT MORE COUNTRIES THAN ANY OTHER」の一文。就航国数の多さを誇るターキッシュらしい入口の演出です。

ラウンジ内の壁に飾られた、カラフルな世界地図のアート。その下には飾り棚があり、小さな置物が並べられている。
ノリス

入口でいきなり就航国数を掲げるのは面白くて、ラウンジを広告の場として使っているんですよね。日本の乗客に自社の強みを刷り込む位置としては、たしかに一番効く場所だと思います。

ビュッフェの主役はピデ——専用オーブンで焼くトルコ風ピザ

ラウンジの中央にビュッフェカウンターが横長に構えていて、その物量に圧倒されます。広さは控えめでも、料理の面積は明らかに他のラウンジより広い。

ラウンジ内の広々としたビュッフェカウンターの全景。様々な料理が並べられており、奥にはドリンクサーバーも見える。

そして主役がこれ。ピデです。ほうれん草のピデ、チーズピデ、ひき肉のピデ、そしてラフマジュン(ひき肉を薄く広げたトルコ風ピザ)が、細長い形のまま4種類並んでいます。ここにはピデ専用のオーブンを備えたライブキッチンがあり、焼き上がりが順次並ぶ仕組みです。

ビュッフェカウンターに並べられたトルコ風ピザ。ほうれん草のピデ、チーズピデ、ひき肉ピデ、ラフマジュンなど数種類が提供されている。

温かい料理はピラフ、チキンカレー、スープが2種類、ローストしたトマト・赤玉ねぎ・ピーマンの温野菜。ピラフの保温器は蓋が湯気で曇っていて、それだけで食欲が動きます。

ビュッフェカウンターの温菜コーナーにある、蓋付きの保温器に入ったピラフ。湯気で蓋が曇っている様子がうかがえる。
ビュッフェカウンターの温菜コーナー。チキンカレーとピラフがそれぞれ保温器に入っており、温かい状態で提供されている。
ビュッフェカウンターの温かい料理。別の種類のスープが大きな丸い保温器に入って提供されており、温かい状態を保っている。
ビュッフェカウンターの温菜コーナー。ローストトマト、赤玉ねぎ、ピーマンなどの温野菜が、保温器に入って提供されている。

冷菜とサラダが「見たことのないもの」だらけ

個人的にいちばん面白かったのが冷菜のゾーンでした。まずキシル。ブルグル(挽き割り小麦)をトマトやハーブで和えた中東の定番で、レモンスライスが添えられています。日本のラウンジでこれに出会うとは思いませんでした。

ビュッフェカウンターに盛られたキシル。レモンスライスが添えられており、中東風のサラダまたは穀物料理と見られる。

隣は赤キャベツとクルミのサラダ。鮮やかなピンクが目を引きます。ミックスグリーンサラダも別に用意されていて、野菜の選択肢は十分。

ビュッフェカウンターに盛られた赤キャベツとクルミのサラダ。鮮やかな赤色が目を引く、ヘルシーな一品。
ビュッフェカウンターに盛られたミックスグリーンサラダ。レタス、キュウリ、トマト、コーンなどが彩り豊かに盛り付けられている。

タンパク質系も充実していて、低温調理のグリルチキン(Yavaş Pişmiş Izgara Tavuk)は薄くスライスされてしっとり。チキンチェダーのデュリュム(ラップサンド)は野菜と一緒に巻かれて一口サイズにカットされています。

ビュッフェカウンターに盛られた低温調理グリルチキン。薄くスライスされており、しっとりとした食感が想像される。
ビュッフェカウンターに並べられたチキンチェダーラップ。野菜とチキンが巻かれており、食べやすいサイズにカットされている。

そしてピスタチオをまぶしたチリポテトボール。名前も見た目も強烈で、これは思わず皿に取りました。ベジタリアンサンドイッチや三角にカットされたチェダーチーズも並び、軽くつまむ需要にもきちんと応えています。

ビュッフェカウンターに並べられた、チリポテトボールとラップで個包装されたサンドイッチ。それぞれの料理名が英語と日本語で表示されている。
ビュッフェカウンターの料理。ピスタチオをまぶしたポテトボールと、三角形にカットされたチェダーチーズが皿に盛られている。
のんたん

料理名の札を一枚ずつ読んでいくのが、もう完全に旅の一部でした。まだ日本にいるのに、味覚だけ先に出国している感じです!

もうひとつ書いておきたいのが、このラウンジの料理はすべてハラールに対応しているということ。これから向かうマレーシアもムスリムが多い国です。出発前のラウンジでハラールの食事に触れておくと、現地で「なぜこのお店にはこの表示があるのか」という話を家族としやすくなります。ラウンジが旅の予習の場になるという、思わぬ副産物でした。

デザートはバクラヴァとレヴァニ。ワッフルは自分で焼く

甘いものの充実度も相当です。まずトルコの伝統菓子であるバクラヴァ(薄い生地を重ねてシロップを含ませた菓子)とレヴァニ(セモリナ粉のシロップケーキ)。それぞれ模様の違う皿に盛られていて、見た目からしてもう日本ではありません。

ビュッフェカウンターに並べられたトルコの伝統菓子。シロップ漬けのバクラヴァとレヴァニが、それぞれ特徴的な模様の皿に盛られている。

そしてセルフのワッフルメーカー。「How to Make Waffles」の案内とタイマーが置かれていて、シロップやジャムのトッピングも豊富。焼きたてのワッフルを自分で作れるコーナーです。

ラウンジ内のセルフサービスコーナー。ワッフルメーカーと、シロップやジャムなどのワッフル用トッピングが豊富に用意されている。
ノリス

自分で焼く体験を置くと滞在時間が自然に伸びるんですよね。待ち時間そのものが楽しみに変わる仕掛けで、子連れならここだけで15分もつと思います。

ほかにもクッキー3種と瓶に入ったポップコーン、キャロットケーキ(Havuçlu Kek)、カットパイナップル。デザートだけで一周できてしまう品数です。

ビュッフェカウンターに並べられたデザート。数種類のクッキーと、瓶に入ったポップコーンが用意されており、自由に取れるようになっている。
ビュッフェカウンターのデザート。透明なケースに入ったキャロットケーキと、大きな瓶にたっぷり入ったポップコーンが並んでいる。
ビュッフェカウンターに盛られたカットパイナップル。一口大にカットされており、フレッシュなデザートとして提供されている。

ちょっと笑ってしまったのが、ヌードルコーナーの「CREAMY RAMEN — Today’s noodle special」という掲示。トルコ料理で固めてきた最後に、しっかり日本向けのラーメンも用意してくる抜け目のなさでした。

ラウンジのヌードルコーナーに置かれた「CREAMY RAMEN」の掲示。本日のヌードルスペシャルとして紹介され、隣にはラーメン用チリソースとチリペッパーの容器が並ぶ。

ドリンクとバー、そして電源・座席

バーカウンターにはジン(ゴードン)、ウォッカ、ウイスキー(ジャックダニエル)、カンパリ、チンザノなどがきれいに並び、ワインはアイスバケツで冷やされています。この日冷えていたスパークリングは、ゴールドのラベルの「ACCENTO」でした。

ラウンジ内のバーカウンター。ジン、ウォッカ、ウイスキーなど、様々な種類のアルコールボトルが美しく並べられている。
ラウンジ内のバーカウンターに置かれたスパークリングワインのボトル。ゴールドのラベルには「ACCENTO」と記されている。

ソフトドリンクはタッチパネル式のディスペンサーで、コーヒーマシンも別にあります(アイスコーヒーの作り方まで掲示付き)。

ラウンジ内のドリンクバー。ソフトドリンクのメニューが表示されたタッチパネル式の機械と、様々なアルコールボトルが並べられている。

席まわりで感心したのが充電環境です。木目調の壁にコンセントに加えてUSB PD対応(最大18W)のType-Cポートが備わっていました。変換アダプターを探さなくていいのは、地味ですが確実にありがたい。

木目調の壁に取り付けられた充電コンセント。通常のコンセントに加え、USB PD対応のUSB充電ポートも備えられている。

座席は黒革のリクライニングチェアが並ぶリラックスゾーンと、窓に面した木製の長いカウンター席。窓の外にはエア・カナダの機体とANA機が並ぶエプロンが広がります。

ラウンジ内のリラックススペース。黒い革張りのリクライニングチェアが複数並べられており、それぞれの横にはサイドテーブルが設置されている。
ラウンジ内の窓に面したカウンター席。木製の長いテーブルに椅子が並び、窓の外には空港の滑走路や駐機中の航空機が見える。
ラウンジの窓から見える、広々とした空港の駐機場。複数の航空機が駐機しており、貨物の積み下ろし作業が行われている。

この日いただいたのは、ピラフに温野菜のトマトと赤玉ねぎ、そしてカレーを添えた1皿。もう1枚は、チリポテトボール、キシル、低温調理グリルチキン、そしてキュウリの巻き寿司という無国籍な組み合わせ。グラスには冷えたスパークリング。10分で駆け抜けたとは思えない満足度でした。

白い皿に盛られた食事。温かいトマトと赤玉ねぎ、白米、そしてカレーのようなソースが盛り付けられている。
白い皿に盛られた食事。チリポテトボール、キシル、低温調理グリルチキン、そしてキュウリの巻き寿司がバランス良く盛り付けられている。
透明なワイングラスに注がれたスパークリングワイン。テーブルに置かれ、泡が立ち上る様子が確認できる。

最大の弱点と、その裏技——地下連絡通路

このラウンジ、中身は素晴らしいのですが弱点がはっきりしています。ANAが主に発着する第5サテライトとは反対方向にあるということです。普通に地上階を歩いて戻ろうとすると、相当な時間がかかります。

ただ、ここには抜け道があります。第4サテライトと第5サテライトは地下の連絡通路でつながっているのです。アーチ状の天井に空の模様が描かれ、青と白の市松模様の床に動く歩道が続く、不思議な空間。人がほとんど通っておらず、この通路を歩くこと自体が貴重な体験でした。地上を大回りするより、はるかに早く戻れます。

ノリス

この通路を知っているかどうかで、ラウンジの選択肢が実質2つ増えるんですよね。地図で遠く見える場所が、経路を1本知るだけで射程に入るのは面白いと思います。

ノリスのROI分析|10分でも行く価値があったか

ターキッシュエアラインズ ラウンジ(成田・第4サテライト)|価値の整理

① 入室条件:ターキッシュ エアラインズを含むスターアライアンス加盟各社のビジネス/ファーストクラス利用者、スターアライアンス・ゴールド会員、Miles&Smiles の上級会員。SFC(スターアライアンス・ゴールド)で追加料金ゼロ
② ここにしかない中身:ピデ専用オーブンのライブキッチン(ピデ4種+ラフマジュン)、バクラヴァ/レヴァニ/キシル、セルフのワッフルメーカー、全料理ハラール対応
③ 立地コスト:第4サテライト4階。ANA発着の第5サテライトとは反対方向で、地上を歩くと大回り。地下連絡通路(動く歩道)を使えば短縮できる
④ 時間リスク:営業7:30〜21:45のため深夜便には対応しない。搭乗ゲートまでの移動時間を必ず先に引き算しておく必要あり
⑤ 最終判定「食べたことのないものを食べたい」なら成田T1のスターアライアンス系で第一候補。ただし持ち時間90分以上が前提

ラウンジの評価軸は普通「広さ・静けさ・混雑」に寄りがちですが、ここは品揃えの珍しさだけで独立した価値を作っているのが面白いところです。無料で入れる箱が複数あるとき、最後に選ばれるのは「同じものが並んでいない箱」なのだと思います。

ターキッシュエアラインズ ラウンジ(成田空港第1ターミナル)の基本情報

【施設名】Turkish Airlines Lounge(ターキッシュエアラインズ ラウンジ)成田空港 第1ターミナル
【所在地】千葉県成田市 成田国際空港 第1旅客ターミナル 第4サテライト 4階(47番ゲート付近・出国審査後の制限エリア内)
【営業時間】7:30〜21:45
【利用条件】ターキッシュ エアラインズを含むスターアライアンス加盟各社のビジネスクラス・ファーストクラス利用者、スターアライアンス・ゴールド会員(ANAダイヤモンド・プラチナ・SFC会員を含む)、Miles&Smiles Elite Plus/Elite 会員
【設備】トルコ料理のビュッフェ(ピデ専用オーブンのライブキッチン)・全料理ハラール対応・バー・タッチパネル式ドリンクディスペンサー・コーヒーマシン・セルフワッフルメーカー・リクライニングチェア・窓際カウンター席・USB PD(Type-C/最大18W)付きコンセント・Wi-Fi
【開業】2025年2月(旧ANAスイートラウンジのスペースを改装。第1期約800平米、将来1,500平米へ拡張予定)
※営業時間・利用条件・提供メニューは変更されることがあります。最新の情報は必ず[ターキッシュ エアラインズ公式サイト]でご確認ください。

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この記事を書いた人

関西在住の40代。妻マイ・娘メイとの家族旅行を「旅育」として綴る、ブログ「のんたん家のはなし」の筆者です。夫婦そろって大手小売・流通グループのフルタイム管理職。ANAプラチナ(SFC)・ヒルトンダイヤモンド・マリオットプラチナの上級ステータスを活かしたVIP体験と、47都道府県制覇の旅の記録を、パパ目線でお届けしています。現在はANAダイヤモンドへの復帰を目指して修行中です。

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